このページは国土交通省が策定した「『標準的なバス情報フォーマット』の解説書」の内容をコピーしたものです。
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出典:「経路検索の充実に向けた取組」(国土交通省)(http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/transport/sosei_transport_tk_000067.html)
事業者情報(必須:agency.txt)・事業者追加情報(任意:agency_jp.txt)
事業者の基本的な情報を設定します。事業者名称等が経路検索の結果として表示されます。一度設定した事業者 ID[agency_id]は、可能な限り変更しないよう留意が必要です。
agency.txt
事業者情報 必須
フィールド名 | 日本語名 | 区分 | 日本のバス向けの設定項目 |
---|---|---|---|
★agency_id | 事業者ID | 必須 | 事業者の法人番号を設定。 運行委託等を行っている場合、原則として運行委託元の法人 番号を設定。自治体等が運営するコミュニティバス等は、原則 として運行委託元の法人番号を設定。 |
agency_name | 事業者名称 | 必須 | 経路検索で案内するのが適当な名称を設定。正式名称であ る必要はなく、旅客が交通機関を識別しやすい名称を設定。 |
agency_url | 事業者URL | 必須 | 原則として、事業者HPのトップページのURLを設定。複数の 事業を経営している等の場合、個別の事業ページ(バス事業 に関するトップページ等)のURLの設定も可。但し、設定した URLは頻繁な変更がなされないことに留意。 HPがない場合は、その旨を記載。 |
agency_timezone | タイムゾーン | 必須 (固定) | 日本の場合、「Asia/Tokyo」を設定。 |
agency_lang | 言語 | 任意 (固定) | 日本の場合、「ja」を設定。 |
agency_phone | 電話番号 | 任意 | 全社の窓口となる電話番号(本社代表電話、運輸部門代 表電話、お客様センター等)を設定。 運行委託等を行っている場合は、問合せに対応可能な主体 の電話番号を設定。 |
agency_fare_url | オンライン購入URL | 任意 | 利用者が乗車券等をオンラインで購入な場合に、そのURLを 設定。オンラインで購入不可の場合は省略。 |
agency_email | 事業者Eメール | 任意 | 利用者が問合せ等で利用可能なEメールアドレスを設定。 |
agency_jp.txt
事業者追加情報 任意
フィールド名 | 日本語名 | 区分 | 日本のバス向けの設定項目 |
---|---|---|---|
agency_id | 事業者ID | 必須 | 紐づける事業者ID[agency̲id(agency.txt)]を設定。 |
agency_official_name | 事業者正式名称 | 任意 | 申請等に必要な正式名称を設定。 |
agency_zip_number | 事業者郵便番号 | 任意 | ハイフンなしの半角数字7桁で設定。 |
agency_address | 事業者住所 | 任意 | 都道府県から入力。住居表示通りに略さずに全角で設定。 |
agency_president_pos | 代表者肩書 | 任意 | 申請者の肩書を設定。 |
agency_president_name | 代表者氏名 | 任意 | 姓と名の間は、全角スペース1文字を挿入。 |
停留所・標柱情報(必須:stops.txt)
停留所と標柱に関する情報を設定します。標柱とはバス停のポールを指し、同じ停留所名称で上りと下りにポールがある場合やターミナル等で複数のポールがある場合は、それぞれ別の標柱として認識します。また、複数の標柱をまとめる概念として停留所を定義します。停留所と標柱は、停留所・標柱区分[location_type]で区分するとともに、標柱は親停留所情報[parent_station]に停留所・標柱IDを設定し停留所に紐づけます(図表5参照)。複数の標柱を停留所にまとめることは必須ではありませんが、停留所としてまとめない場合、同じ停留所に属する標柱が同一の停留所として認識されないため、停留所を設定しまとめることを推奨します。
また、緯度経度情報については、経路検索が任意の場所から任意の場所への検索が 主流となってきていることを鑑み必須としていますが、経路検索事業者によっては緯度経度の設定がなくても受け付ける場合もあります。
stops.txt
停留所・標柱情報 必須
標柱を束ねる「停留所(東京駅、市役所前等)」と「標柱(東京駅1番のりば、市役所前駅方向等)」とを定義し、「停留所」と「標柱」は、停留所・標柱区分[location̲type] で区分するとともに、「標柱」は親停留所情報[parent̲station]により「停留所」に紐付けることを推奨する。
フィールド名 | 日本語名 | 区分 | 日本のバス向けの設定項目 |
---|---|---|---|
★stop_id | 停留所・標柱ID | 必須 | 事業者が内部的に使用しているコードをそのまま設定する等、名称等が変更された場合でもIDは引き継ぐことを推奨する。 |
stop_code | 停留所・標柱番号 | 任意 | 駅ナンバリングに相当する旅客向けの記号・番号を停留所や標柱が持っている場合は当該番号を設定。旅客案内用の記号番号であることに留意。該当がない場合は省略。 |
stop_name | 停留所・標柱名称 | 必須 | 標柱は、標柱番号や行き先・方面等を記載する必要がある場合を除き、基本的に停留所名と同一とする。また、同一の漢字で読みが異なる停留所がある場合は、翻訳情報(translations.txt)での変換を考慮し、主要でない停留所によみがなを付す。【例:新宿(にいじゅく)】 |
stop_desc | 停留所・標柱付加情報 | 任意 | 停留所や標柱に隣接する施設等に関する付加情報を設定。(例:市役所前停留所の最寄りに市民会館がある場合、市民会館が最寄りである旨等) |
stop_lat | 緯度 | 必須 | 標柱は標柱が設置されている場所の緯度経度を国土地理院HP等から取得、またはGPS機器を用いて実測し設定。停留所は、代表地点が定められる場合はその地点の緯度経度、特段の代表地点がない場合は代表的な停留所の緯度経度または、親停留所情報[parent̲station]で紐付けた標柱の緯度経度を平均した数値を設定。 |
stop_lon | 経度 | 必須 | 標柱は標柱が設置されている場所の緯度経度を国土地理院HP等から取得、またはGPS機器を用いて実測し設定。停留所は、代表地点が定められる場合はその地点の緯度経度、特段の代表地点がない場合は代表的な停留所の緯度経度または、親停留所情報[parent̲station]で紐付けた標柱の緯度経度を平均した数値を設定。 |
zone_id | 運賃エリアID | 任意 | 標柱の場合のみ設定可。運賃を案内する場合は必須。均一制の場合、運賃エリアを設定。対キロ制の場合、標柱IDを設定。 |
stop_url | 停留所・標柱URL | 任意 | 停留所・標柱に特化した情報(時刻表やバスロケ等)を案内するための特定のURLがある場合設定。停留所や標柱に紐づくURLがない場合は省略。 |
location_type | 停留所・標柱区分 | 推奨 | 登録するデータが、停留所なのか標柱なのか設定。停車時刻を設定できるのは標柱のみであることに留意。0:標柱1:停留所 |
parent_station | 親停留所情報 | 推奨 | 停留所-標柱の関係を設定することを原則とし、登録するデータが標柱([location̲type]=0)の場合、当該標柱が属 する停留所([location̲type]=1)の停留所ID[stop̲id]を設定。 |
stop_timezone | タイムゾーン | 任意(不要) | 省略した場合、タイムゾーン[agency̲timezone(agency.txt)]が設定されるため、日本は設定不要。 |
wheelchair_boarding | 車椅子情報 | 任意(不要) | 指定した停留所・標柱における車椅子による乗車の可否を設定。バスの場合、停留所・標柱ではなく車両に依存するケースが多いため、当該停留所・標柱に停車するすべての車両が車椅子対応可能な場合で、かつ明確に当該停留所・標柱において車椅子の対応が不可であるようなケースを除き、設定を推奨しない。 |
経路情報(必須:routes.txt)・経路追加情報(任意:routes_jp.txt)
バスの運行経路の情報を設定します。ここでいう経路とは、運行ルートの最小単位をいい、同一経路を運行する便ID[trip_id(trips.txt、後述)]を経路ID[route_id]に紐付けることで、同一経路を運行する複数の便をまとめて管理することになります (図表 7 参照)。
往路・復路は別の経路として設定することを基本とするため、図表 7 の右の図の例では 6 つの経路ができる形となります。また、運賃は経路に紐付くため、同一経路でも運賃が異なる場合(深夜バス含む)も別経路として設定が必要です。 また、路線ID[jp_parent_route_id]に経路ID[route_id]を紐付けることで、路線や系統に相当する概念を表現することができます。路線や系統の括りかたについては、事業者ごとに任意に設定することが可能です。
routes.txt
経路情報 必須
利用者に一つの経路として案内する経路を定義。往路・復路を別経路として設定することを基本とし、経路違い、運賃違い(深夜バス含む)も別経路として設定する。ダイヤ改正等が あった場合でも、経路が変わらない場合は、IDは引き継ぐことを推奨する。
フィールド名 | 日本語名 | 区分 | 日本のバス向けの設定項目 |
★route_id | 経路 ID | 必須 | 事業者が内部的に使用しているコードをそのまま設定可。 |
agency_id | 事業者ID | 必須 | 事業者情報(agency.txt)から参照。 |
route_short_name | 経路略称 | 必須 | 系統番号(例:東16)、路線名称(例:駒沢線)、コミュニティバス等の愛称(例:ふれあいバス)等、当該系統を識別可能な略称等を等設定。経路名が設定されていて略称がない場合は、空の文字列を設定。また、急行・快速・直通等の運行種別について追記することが望ましい。 |
route_long_name | 経路名 | 必須 | 経由地や目的地等を含んだ経路に関する詳細な情報を設定。経路略称でこれらの情報がカバーできる場合は、空の文字列を設定。 |
route_desc | 経路情報 | 任意 | 不定期運行の既述は、便情報[jp̲trip̲desc(trips.txt)] への記載が基本だが、GTFS向けに運行区分情報(calender.txt)で制御が困難な不定期の運行等を説明する必要がある場合(「学校休業日に一部運休となる便があります」等)にその旨を記載。その他、経路に関する注記がある場合にも、その内容を記載。 |
route_type | 経路タイプ | 必須(固定) | バス事業者は 3 を設定。 |
route_url | 経路URL | 任意 | 経路に特化した情報を案内するための特定のURLがある場合設定。紐づくURLがない場合は省略。 |
route_color | 経路色 | 任意 | 経路を線やラベルなどで表現する場合の色を指定。色は00FFFF など 6 桁の 16 進数の値を設定。経路文字色[route̲text̲color]とのコントラストに留意。 |
route_text_color | 経路文字色 | 任意 | 経路を線やラベルなどで表現する場合に、その上に系統名などを表示する場合の色を指定。色は00FFFF など 6 桁の 16 進数の値を設定。経路色[route̲color]とのコントラストに留意。 |
jp_parent_route_id | 路線ID | 任意 | 経路の親となる情報(路線IDまたは路線名称等)を設定。ここで設定された情報により、複数の経路を路線として束ねて時刻表等の案内を実施。 |
routes_jp.txt
経路追加情報 任意
フィールド名 | 日本語名 | 区分 | 日本のバス向けの設定項目 |
route_id | 経路ID | 必須 | 紐づける経路ID[route̲id(routes.txt)]を設定。 |
route_update_date | ダイヤ改正日 | 任意 | ダイヤ改正日を明示的に登録する場合に設定。 |
origin_stop | 起点 | 任意 | 申請時に起点名に使用される名称を指定。 |
via_stop | 経過地 | 任意 | 申請時に経過地名に使用される名称を指定。 |
destination_stop | 終点 | 任意 | 申請時に終点名に使用される名称を指定。 |
便情報(必須:trips.txt)
運行する便の情報を設定します。便情報は、「標準的なバス情報フォーマット」における運行情報設定の最小単位で、旅客が連続して乗車可能な1回の運行を 1 つの便情報[trip_id]として設定します。
trips.txt
便情報 必須
フィールド名 | 日本語名 | 区分 | 日本のバス向けの設定項目 |
---|---|---|---|
route_id | 経路 ID | 必須 | 経路情報(routes.txt)から参照。 |
service_id | 運行日ID | 必須 | 運行区分情報(calendar.txt)から参照。 |
★trip_id | 便ID | 必須 | 便を特定するIDを指定。例)route̲id+service̲id+便番号など |
trip_headsign | 便行先 | 任意 | 便としての行先と経由を設定。急行・直通等の種別がある場合は、行き先に加えて種別を併記。【例:急行 錦糸町駅前行き】 |
trip_short_name | 便名称 | 任意 | 便に特定可能な名称がある場合、旅客に案内する必要がある場合のみ設定。【例:萩エクスプレス1号】ただしGTFSの仕様上、○号等の表示がなく、当該便の特定が不可能な場合は、便名称[trip̲short̲name]ではなく便行先[trip̲headsign]の行き先に加えて名称を併記。【例: 萩エクスプレス 東京駅八重洲口行き】また、不定期運行路線等に関する注記がある場合には、当該注記を設定。 |
direction_id | 上下区分 | 任意 | その便の往復区分を指定。0:復路1:往路 |
block_id | 便結合区分 | 任意 | 別々の便として別々の便ID[trip̲id]が設定されている便を紐付け、連続して案内を行う場合に設定。バスの場合、連続乗車が可能な循環系統等を表現するために使用。 |
shape_id | 描画 ID | 任意 | 描画情報(shapes.txt)から参照。 |
wheelchair_accesible | 車いす利用区分 | 任意 | 当該便における車いすの乗車可否について設定。0:車いすによる乗車可否の情報なし1:少なくとも1台の車いすによる乗車可能2:車いすによる乗車不可 |
bikes_allowed | 自転車持込区分 | 任意 | 当該便における自転車の持込可否について設定。0:自転車の持込可否の情報なし1:少なくとも1台の自転車の持込可能2:自転車の持込不可 |
jp_trip_desc | 便情報 | 任意 | 案内時に便に説明が必要な場合に使用。Calenderで制御が困難な不定期運行路線や時刻表に路線としてまとめて表示する場合に説明(「学校休業日に一部運休となる便があります」等)が必要となる項目を設定。 |
jp_trip_desc_symbol | 便記号 | 任意 | 時刻表形式で案内を行う場合に、便情報に代わり時刻に付ける凡例を設定。 |
jp_office_id | 営業所ID | 任意 | 営業所情報(office̲jp.txt)から参照。 |
営業所情報(任意:office_jp.txt)
営業所情報は、国内の経路検索事業者向けに設定された項目で、設定は任意です。営業所情報は、便情報に紐づくものであり、当該便を運行する営業所の情報を設定します。経路検索事業者によっては、ここで設定された情報に基づき、運行営業所の案内を行う場合があります。
office_jp.txt
営業所情報 任意
フィールド名 | 日本語名 | 区分 | 日本のバス向けの設定項目 |
---|---|---|---|
office_id | 営業所ID | 必須 | 事業者の営業所を一意に識別する値を指定。 |
office_name | 営業所名 | 必須 | 営業所名を指定。 |
office_url | 営業所URL | 任意 | 営業所に関するウェブページのURLを指定。個別のウエブページが存在しない場合は空欄。 |
office_phone | 営業所電話番号 | 任意 | 営業所の代表電話番号を指定。 |
通過時刻情報(必須:stop_times.txt)
停留所の通過時刻を便ごとに設定します。複数の事業者が共同運行する場合は、自社便の情報のみを設定することを原則としますが、相手会社の情報も混在している場合、その旨を経路情報[route_desc(routes.txt)]に注記が必要です。
stop_times.txt
通過時刻情報 必須
複数の事業者で共同運行する場合は、自社便の情報のみ記載することを原則とする。複数社の情報が混在する場合は、その旨を経路情報[route̲desc(routes.txt)]に注記。
フィールド名 | 日本語名 | 区分 | 日本のバス向けの設定項目 |
---|---|---|---|
trip_id | 便ID | 必須 | 便情報(trips.txt)から参照。 |
arrival_time | 到着時刻 | 必須 | その便のその標柱への到着時刻を設定。起点はその標柱からの出発時刻と同じ時刻を設定。但し、降車区分[drop̲off̲type]が0の場合、同一便ID[trip̲id]において同一時分秒の設定不可。HH:MM:SS形式で、24時以降は25:01:00のように表現。 |
departure_time | 出発時刻 | 必須 | その便のその標柱からの出発時刻を設定。起点はその標柱への到着時刻と同じ時刻を設定。但し、乗車区分[pickup̲type]が0の場合、同一便ID[trip̲id]において同一時分秒の設定不可。HH:MM:SS形式で、24時以降は25:01:00のように表現。 |
stop_id | 標柱ID | 必須 | stops.txtから参照。参照する停留所・標柱区分[location̲type(stops.txt)]は0であることが必要。 |
stop_sequence | 通過順位 | 必須 | その便での該当標柱の通過順序を指定。通過順位は通過順に昇順で数値を設定。必ずしも連番である必要はない。 |
stop_headsign | 停留所行先 | 任意 | 循環系統や経由地通過後の表示等、停留所により案内する行き先が変化する場合に設定。便行先[trip̲headsign(trips.txt)]での設定を上書き。 |
pickup_type | 乗車区分 | 任意 | 降車専用の場合は1、デマンド等の場合2または3を設定。0:通常の乗車地1:乗車不可能2:交通機関に乗車予約の電話が必要3:運転手への事前連絡が必要 |
drop_off_type | 降車区分 | 任意 | 乗車専用の場合は1、デマンドやフリー降車等の場合2または3を設定。0:通常の降車地1:降車不可能2:交通機関に降車予約の電話が必要3:運転手への事前連絡が必要 |
shape_dist_travel | 通算距離 | 任意 | 起点からの距離を設定。単位はmとする。 |
timepoint | 発着時間精度 | 任意(不要) | 発着時間の精度を設定。日本では使用しない。 |
運行区分情報(必須:calendar.txt)・運行日情報(任意:calendar_dates.txt)
平日や休日といった運行区分に関する情報を設定します。運行区分情報は必須、運行日情報は任意の設定となります。曜日ごとに運行・運休といった基本パターンを運行日ID[service_id]として設定し、祝日等で平日ダイヤが休日ダイヤとして運行するような場合は運行日情報(calendar_dates.txt)で、当該日に運行ダイヤが変わる旨を設定することが基本であり、祝日に限らず、学校休業日や年末年始等でイレギュラーな運行がある場合も同様です。 このような運用が可能な場合は、正確に日程を設定することが望ましいですが、継続的に日付を設定することが難しい場合は、標準として用意された「平日(月〜金)」「平日(月〜土)」「土曜」「日曜」「祝日」「日曜・祝日」「土曜・日曜」「土曜・日曜・祝日」の8つの運行日ID[service_id]により、運行日を表現することも可能とします。この場合、国内の経路検索事業者等は祝日等に応じた対応が可能となりますが、海外等でGTFSとして使用される場合、運行日情報(calendar_dates.txt)で運行日の例外を設定しないと祝日等の運行が正しく案内されない可能性があることに留意が必要です。また、学校休業日等祝日以外で運休(または運行)される場合は、便情報[jp_trip_desc(trips.txt)]で「学校休業日運休」といったような注記が必要になります。
calendar.txt
運行区分情報 必須
運行区分情報必須祝日や学校休業日等のイレギュラーな運行日に関する設定は、calendar̲dates.txtで設定することが基本だが、設定が困難な場合、標準として用意された8種類の運行日ID[service̲id]により、運行日を表現することも可能とする。この場合、国内の経路検索事業者等は祝日等に応じた対応が可能であるが、海外等でGTFSフォーマットとして使用される場合、運行日情報(calendar̲dates.txt)で運行日の例外を設定しないと祝日等の運行が正しく案内されない可能性があることに留意。また、学校休業日等祝日以外で運休(または運行)される場合は、便情報[jp̲trip̲desc(trips.txt)]で「学校休業日運休」といったような注記が必要。
フィールド名 | 日本語名 | 区分 | 日本のバス向けの設定項目 |
---|---|---|---|
★service_id | 運行日ID | 必須 | 運行区分を表す値を設定。運行区分の判別が可能なIDを設定することが望ましい。なお、「平日(月~金)」「平日(月~土)」「土曜」「日曜」「祝日」「日曜・祝日」「土曜・日曜」「土曜・日曜・祝日」の8区分を標準の運行日ID[service̲id]として想定し、当該IDで提供された場合、国内の経路検索事業者等においては運行日情報(calendar̲dates.txt)で祝日設定が行われていなくても、祝日を考慮した案内を実施。より正確な案内を実施するためには、運行日情報(calendar̲dates.txt)で個別の運行日を設定することが望ましい。 |
monday | 月曜日 | 必須 | 運行日ID[service̲id]で指定されている運行区分が、当該曜日の運行を表す場合は1、非運行を表す場合は0を設定する。 |
tuesday | 火曜日 | 必須 | 運行日ID[service̲id]で指定されている運行区分が、当該曜日の運行を表す場合は1、非運行を表す場合は0を設定する。 |
wednesday | 水曜日 | 必須 | 運行日ID[service̲id]で指定されている運行区分が、当該曜日の運行を表す場合は1、非運行を表す場合は0を設定する。 |
thursday | 木曜日 | 必須 | 運行日ID[service̲id]で指定されている運行区分が、当該曜日の運行を表す場合は1、非運行を表す場合は0を設定する。 |
friday | 金曜日 | 必須 | 運行日ID[service̲id]で指定されている運行区分が、当該曜日の運行を表す場合は1、非運行を表す場合は0を設定する。 |
saturday | 土曜日 | 必須 | 運行日ID[service̲id]で指定されている運行区分が、当該曜日の運行を表す場合は1、非運行を表す場合は0を設定する。 |
sunday | 日曜日 | 必須 | 運行日ID[service̲id]で指定されている運行区分が、当該曜日の運行を表す場合は1、非運行を表す場合は0を設定する。 |
start_date | サービス開始日 | 必須 | 運行日ID[service̲id]で指定されている運行区分の適用を開始または終了する日付を指定。YYYYMMDD形式で指定。ここで設定した開始日がデータの有効開始日=改正日以降のデータとなる。 |
end_date | サービス終了日 | 必須 | 運行日ID[service̲id]で指定されている運行区分の適用を開始または終了する日付を指定。YYYYMMDD形式で指定。ここで設定した開始日がデータの有効開始日=改正日以降のデータとなる。 |
calendar_dates.txt
運行日情報 任意
(運行日情報任意祝日等曜日毎の運行区分に基づかない例外的な運行をする日を設定。全ての不定期運行に対して設定することが望ましいが、設定が困難な場合は基本的な運行パターンを運行区分情報(calendar.txt)で設定し、便情報[jp_trip_desc(trips.txt)]で例外がある旨を表示。)
フィールド名 | 日本語名 | 区分 | 日本のバス向けの設定項目 |
---|---|---|---|
service_id | 運行日ID | 必須 | 運行区分情報(calendar.txt)から参照。 |
date | 日付 | 必須 | 運行日ID[service̲id]で指定される運行区分の利用タイプ[exception̲type]を設定する日付を指定。YYYYMMDD形式で指定します。 |
exception_type | 利用タイプ | 必須 | 日付[date]で指定された日に、運行日ID[service̲id]で指定されている運行区分が適用されるかを指定。 |
運賃属性情報(推奨:fare_attributes.txt)・運賃定義情報(推奨:fare_rules.txt)
運賃に関する情報を設定します。GTFSでは任意となっていますが、国内の経路検索事業者においては必須としている事業者が多いことから、情報を設定することを推奨としています。また、運賃定義情報も推奨としていますが、運賃を設定する場合は必要であり、対キロ制の場合、全ての経路の全ての区間に対して運賃を設定する必要があります。なお、経路検索事業者によっては、三角表等の別ファイルで情報を受け付ける場合もあります。
fare_attributes.txt
運賃属性情報 推奨
運賃属性情報推奨GTFSとして利用する場合は任意だが、国内の経路検索事業者等への提供時は、可能な限り設定することが望ましい。
フィールド名 | 日本語名 | 区分 | 日本のバス向けの設定項目 |
---|---|---|---|
★fare_id | 運賃ID | 必須 | 運賃定義情報(fare̲rules.txt)と紐付けるためのIDを設定。 |
price | 運賃 | 必須 | 運賃ID[fare̲id]で定義される運賃(円)を指定。 |
currency_type | 通貨 | 必須(固定) | 日本の場合、「JPY」を設定。 |
payment_method | 支払いタイミング | 必須 | 運賃ID[fare̲id]が適用される場合の運賃の支払いタイミングを指定。0-乗車後に支払う。1-乗車前に支払う。 |
transfers | 乗換 | 必須 | "運賃ID[fare̲id]が適用される場合、料金で許可される乗り換え回数を指定。0:この料金で乗り換えることはできません。1:1度の乗り換えが可能。2:2度の乗り換えが可能。(空白):乗り換え回数に制限がなし" |
transfer_duration | 乗換有効期限 | 任意 | 乗換が可能な場合、乗り換え期限が切れるまでの時間を秒数で指定。乗換を認めない場合、ここでの設定値は運賃の有効期限となる。意図的な期限を設定しない場合、空白か値を指定しない。 |
fare_rules.txt 運賃定義情報 推奨
フィールド名 | 日本語名 | 区分 | 日本のバス向けの設定項目 |
---|---|---|---|
fare_id | 運賃ID | 必須 | 運賃属性情報(fare̲attributes.txt)から参照。 |
route_id | 系統ID | 必須※ | 経路情報(routes.txt)から参照。 |
origin_id | 乗車地ゾーン | 任意 | 乗車地の運賃エリアID[zone̲id(stops.txt)]を設定。対キロ制等、区間ごとに運賃が異なる場合は、全ての乗降区間のパターンに対して設定が必要。 |
destination_id | 降車地ゾーン | 任意 | 降車地の運賃エリアID[zone̲id(stops.txt)]を設定。対キロ制等、区間ごとに運賃が異なる場合は、全ての乗降区間のパターンに対して設定が必要。 |
contains_id | 通過ゾーン | 任意(不要) | 使用しない。 |
描画情報(任意:shapes.txt)
標柱以外の通過ポイントを指定する場合に設定します。描画情報を設定しない場合、標柱間を単純に結んだ線が経路として表示されるため、より正確に運行ルートを表現したい場合に設定します。通常は設定しなくても、経路検索は可能です。
shapes.txt
描画情報 任意
フィールド名 | 日本語名 | 区分 | 日本のバス向けの設定項目 |
---|---|---|---|
shape_id | 描画ID | 必須 | 地図上に描かれる描画を特定する値を設定。 |
shape_pt_lat | 描画緯度 | 必須 | 描画ポイントの緯度を指定。 |
shape_pt_lon | 描画経度 | 必須 | 描画ポイントの経度を指定。 |
shape_pt_sequence | 描画順序 | 必須 | 描画のポイントの順番を指定。描画では描画順序を0以上の整数で順に結ぶ。 |
shape_dist_traveled | 描画距離 | 任意(不要) | 使用しない。 |
運行間隔情報(任意:frequencies.txt)
定められた時刻表がなく、一定間隔で運行する場合に設定します。運行間隔情報はGTFSのファイルとして定義されていますが、国内の経路検索で設定する必要性は低いと考えられます。
frequencies.txt
運行間隔情報 任意
定められた時刻表がなく、一定間隔で運行する場合に設定。
フィールド名 | 日本語名 | 区分 | 日本のバス向けの設定項目 |
---|---|---|---|
trip_id | 便ID | 必須 | 経路情報(trips.txt)から参照。 |
start_time | 開始時刻 | 必須 | 一定間隔運行案内を開始する時刻をHH:MM:SS形式で指定。24:00:00以降の時刻は25:35:00のように表現。 |
end_time | 終了時刻 | 必須 | 一定間隔運行案内を終了する時刻をHH:MM:SS形式で指定。24:00:00以降の時刻は25:35:00のように表現。 |
headway_secs | 運行間隔 | 必須 | 一定間隔運行案内を行う運行間隔の値は秒単位で設定。 |
exact_times | 案内精度 | 任意 | 一定期間隔運行案内を行う場合に時刻を具体的な時刻を案内しない場合は0、時刻を案内する場合は1を指定する。1が設定されている場合は、開始時刻[start̲time]から終了時刻[end̲time]までの運行間隔[headway̲secs]に基づき時刻を案内。 |
乗換情報(任意:transfers.txt)
通常は、標柱の緯度経度情報に基づき乗換ルートが案内されますが、明示的に乗換地点を指定したい場合に設定します。乗換情報はGTFS のファイルとして定義されていますが、国内の経路検索で設定する必要性は低いと考えられます。
transfers.txt
乗継情報 任意
明示的に乗換停留所を指定したい場合のみ設定。
フィールド名 | 日本語名 | 区分 | 日本のバス向けの設定項目 |
---|---|---|---|
from_stop_id | 乗継元標柱ID | 必須 | 便間の乗継情報を設定する場合、乗継元の標柱[stop̲id(stops.txt)]を指定。 |
to_stop_id | 乗継先標柱ID | 必須 | 便間の乗継情報を設定する場合、乗継先の標柱[stop̲id(stops.txt)]を指定。 |
transfer_type | 乗継タイプ | 必須 | 乗継の方法を指定。0:2つのルート間の推奨乗継地点。1:2つのルート間の時間が考慮された乗継地点。2:乗継には、最低限の乗継時間が必要。乗継時間の指定が必要。3-ルート間の乗り継ぎが不可能なことを示します。 |
min_transfer_time | 乗継時間 | 任意 | 乗継タイプ[transfer̲type]が2の場合に、乗り継ぎに必要な時間を定義。秒単位で入力し、0以上の整数を指定。 |
提供情報(必須:feed_info.txt)
フォーマットを公開している組織の情報や作成したフォーマットの有効期間を設定します。GTFSでは必須ではありませんが、国内の経路検索事業者へ提供する場合には必須となります。交通事業者がダイヤ改正等の連絡を情報利用者側に伝達することを失念するようなケースを想定し、1年程度の期間で提供終了日を設定し、少なくとも1年に1回程度は経路検索事業者へ最新のフォーマットを提供する事が望ましいといえ ます。
feed_info.txt
提供情報 必須
フィールド名 | 日本語名 | 区分 | 日本のバス向けの設定項目 |
---|---|---|---|
feed_publisher_name | 提供組織名 | 必須 | フォーマットを公開する組織の正式名称を指定。 |
feed_publisher_url | 提供組織 URL | 必須 | フォーマット公開組織のURLを指定。 |
feed_lang | 提供言語 | 必須 (固定) | 日本の場合、「ja」を設定。 |
feed_start_date feed_end_date | 提供開始日 提供終了日 | 任意 | フォーマット提供の期間を設定する場合に指定。 YYYYMMDD形式で指定。 |
feed_version | 提供フォーマットバージョン | 任意 | 提供しているフォーマットのバージョンを記載。記述方法は任意だが、交通事業者が認識するダイヤ改正日(YYYYMMDD)+社内の管理コード(̲XXXXX)等による表記が望ましい。(例:20170401̲A0015) |
翻訳情報(任意:translations.txt)
日本語(漢字名称や注記)をふりがなや英語、その他の言語に変換する際に設定します。各項目の末尾に_name,_desc,_url,_headsignが付された項目に設定してある日本語(漢字等)に対応するふりがなや英語を設定します。機械的に変換されるため、同一漢字で読みが異なる場合、両者を識別可能な形で登録(あらかじめふりがなを振っておく等)する等、名称の設定に留意が必要です。 なお、ふりがなや外国語対応に関しては、全ての項目に対して設定する必要はなく、停留所名称や行き先といった必要性の高い項目から、優先順位をつけて対応する等、業務負荷と必要性を比較考量した上で対応を検討する必要があります。
ファイル名 | stops.txt | translations.txt | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
日本語名 | 停留所・標柱名称 | 翻訳元日本語 | ふりがな | 英訳 | ||
フィールド名 | stop̲name | trans̲id | lang | translation | lang | translation |
設定例 | 新宿(しんじゅく) | 新宿(しんじゅく) | ja-Hrkt | しんじゅく | en | Shinjuku |
設定例 | 新宿(にいじゅく) | 新宿(にいじゅく) | ja-Hrkt | にいじゅく | en | Nijuku |
設定例 | 西新宿 | 西新宿 | ja-Hrkt | にししんじゅく | en | Nishi-Shinjuku |
translations.txt
翻訳情報 任意
フィールド名 | 日本語名 | 区分 | 日本のバス向けの設定項目 |
---|---|---|---|
trans_id | 翻訳元日本語 | 必須 | "翻訳元となる日本語を設定。当該日本語が含まれ、フォールド名が̲_name,_desc,_headsign,_urlで終わるものについて、言語[lang]で設定された言語で検索がなされた際に翻訳先言語[translation]で設定した言語に変換を行う。 |
lang | 言語 | 必須 | 多言語の翻訳は、原則として2文字のISO639-1コードを指定。よみがなは「ja-Hrkt」として設定。 |
translation | 翻訳先言語 | 必須 | よみがなは、原則としてそのままの読みを記載【例:とうきょうえきじゅうばんのりば】 |